「関西ビジネス知財フォーラム2024」を開催しました
(独)工業所有権情報・研修館 近畿統括本部(INPIT-KANSAI)は、令和6年10月8日(火)に「中小企業のニッチ戦略と知的財産活動」をテーマとした関西ビジネス知財フォーラム2024を開催しました。当日は223名(現地会場では79名 、オンラインでは144名)の中小企業の経営者及び支援機関等の関係者の皆様にご参加いただきました。
本フォーラムの冒頭、弊館理事長の渡辺治より開会の挨拶を行い、INPITの役割や今年度策定したMVV(ミッション・ビジョン・バリュー)について紹介し、積極的なINPITの活用を呼びかけました。また、2025年に開催を予定している大阪・関西万博に向けた期待などについても言及しました。
基調講演では、早稲田大学ビジネススクール教授 山田英夫氏から、「競争しない競争戦略」と題し、ニッチ戦略や協調戦略について、具体の企業事例を交えて紹介いただきました。また、その戦略を実践するために必要なポイントとして、参入障壁を高める工夫と、取引先にメリットのある仕組みを構築することが重要である旨の説明がありました。
トークセッションでは、関西の中堅・中小企業の経営者をお招きし、ニッチ市場における各企業の経営戦略と知的財産活動について議論を展開しました。各登壇者からは、各社の製品・サービスの特徴や、ニッチ市場においてシェアを維持し続けるための取組について紹介いただきました。また、知的財産活動に取り組む動機については、「他社との協業促進」、「グローバル事業の拡大」、「模倣品の排除による市場確保」などが挙げられ、企業の事業収益力の拡大や、ビジネスリスクの削減を期待してその活動に取り組んでいることが示されました。
写真左から、
- 大河 卓郎
- ((独)工業所有権情報・研修館 近畿統括本部)/モデレータ)
- 圓山 武志 氏
- (音羽電機工業株式会社 常務取締役)
- 大和 竜一 氏
- (パナレーサー株式会社 代表取締役社長)
- 居相 浩介 氏
- (アベル株式会社 代表取締役社長)
関西・共創の森のセッションでは、共創(協調)戦略を推し進める大企業及び近畿経済産業局の担当者にご登壇いただき、オープンイノベーションの多様化と、それに伴う大企業と中堅・中小企業及びベンチャー企業間の協業・連携の必要性について紹介いただきました。各登壇者からは、各社が保有するユニークなオープンイノベーション(共創)施設の説明や、具体の協業事例などについてご紹介いただきました。
写真左から、
- 津田 哲史 氏
- (近畿経済産業局/モデレータ)
- 居内 俊祐 氏
- (大日本印刷株式会社)
- 轟木 咲野華 氏
- (株式会社オカムラ)
- 福島 卓 氏
- (フクシマガリレイ株式会社)
フォーラム終了後は、登壇者と来場者の交流促進や情報交換を行うことを目的としてネットワーキングも行われました。登壇企業や支援機関等の展示ブースも併設しており、新たなつながりの機会となりました。
INPIT-KANSAIでは、今後も中小企業や支援機関等の皆様にとって、お役に立てるような知的財産に関する情報を発信してまいります。
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近畿統括本部 事業推進部
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