中小企業等の下請取引適正化に向け、知的財産面からの支援を強化します
令和4年2月2日
独立行政法人工業所有権情報・研修館(INPIT)
独立行政法人工業所有権情報・研修館(INPIT)
(独)工業所有権情報・研修館(INPIT・インピット)と(公財)全国中小企業振興機関協会は、連携協定を締結し、全国の知財総合支援窓口と下請かけこみ寺とが双方の強みを生かした連携支援を強化します。これにより、知的財産面から中小企業等の下請取引適正化推進に寄与することを目指します。
背景・ポイント
地球環境の変化や新型コロナウイルスの感染拡大、ビジネスの複雑化などに起因する「VUCAの時代」において、地域経済を支え、新たなイノベーションやビジネスモデルを生み出す源泉として期待される中小・ベンチャー企業に対しては、より効率的かつ効果的な支援を実施することが期待されています。
一方、大企業に比して保有する経営資源の少ない中小・ベンチャー企業にとって、革新的な技術、アイデア、デザイン、ブランドといった知的財産は、事業活動における生命線となりますが、公正取引委員会の調査 によると、優越的な地位にある取引先からノウハウの開示を強要されるなど、知的財産面から不利な扱いを受けている事例が報告されています。また、特許庁・中小企業庁とINPITにおいて策定した「中小企業・スタートアップの知財活用アクションプラン」 においても、INPITと全国中小企業振興機関協会との連携を強化し、中小企業等の知財取引上の課題に迅速に対応することとしております。
そこで、INPITと公益財団法人全国中小企業振興機関協会とは、連携協定を締結し、全国の知財総合支援窓口と下請かけこみ寺とがより一層双方の強みを生かして支援を行い、中小企業等の下請取引適正化推進への寄与を目指すこととしました。
ポイントは以下のとおりです;
- 下請かけこみ寺に寄せられた知財関連の相談(例えば、取引先から自社の営業秘密とし管理しているノウハウの提供を求められた等)について、知財総合支援窓口の相談員と連携して対応
- 知財総合支援窓口に寄せられた相談のうち、下請取引に関する相談については、下請かけこみ寺の相談員と連携して対応
- 知財総合支援窓口において、下請かけこみ寺も含めた中小企業等支援機関(よろず支援拠点、商工会議所、金融機関等)との情報交換の推進
- 知的財産財取引に関するガイドライン・契約書のひな形等の周知
- 関連資料