大学の優れたシーズを活用したオープンイノベーションを促進します~大学の知財活動を支えるアクションプラン策定~

令和3年12月10日
独立行政法人工業所有権情報・研修館(INPIT)

INPIT(インピット)は、大学への知財支援策の強化により、シーズ発掘から社会実装までのシームレスな支援を実現し、更なるオープンイノベーションを促進するため、経済産業省産業技術環境局及び特許庁と合同で「大学の知財活用アクションプラン」を策定しました。

1.アクションプラン策定の背景

 ウィズコロナ/ポストコロナ時代におけるデジタルトランスフォーメーション推進や気候変動への具体的対策であるグリーン化促進など、世界は今、大きな社会課題に直面するとともに変革の時代を迎えています。
 一方、このような状況は、イノベーションを創出する好機でもあり、イノベーションの源泉となる優れた研究成果を生む大学の役割は、より一層重要になります。
 大学において生み出された研究成果が、ベンチャー企業等の事業実施主体により円滑に社会実装されるためには、研究初期段階からの事業化を見据えた研究方針・知財戦略策定や、研究成果の適切な権利保護が必要です。
 このような状況を受け、大学の優れた研究成果を活用したオープンイノベーション促進を支援すべく、知財活用の面から、経済産業省産業技術環境局、特許庁及び独立行政法人工業所有権情報・研修館(INPIT/インピット)において、今後取り組むべきアクションプランを策定しました。

2.「大学の知財活用アクションプラン」のポイント

(1) INPITにおける大学の知財活用支援の機能強化

① 社会的インパクトが期待される大学・パートナー企業※1による産学連携プロジェクトを実施している、より多くの大学を対象に知財専門家を派遣。更に、大学特化型の知財相談窓口の役割を果たす「産学連携・スタートアップアドバイザー事業」の創設。

 ※1 大学発スタートアップ、中堅・中小企業等であり、法人格取得を目指して準備中の企業体も含む。

② 大学の優れた研究成果の発掘から社会実装までシームレスな支援を実現すべく、特許庁・INPITにおける大学に向けた知財活用支援施策の統合を検討。INPITにおいて一貫した支援を実現。

(2) 経済産業省産業技術環境局と特許庁・INPITの施策連携強化

 経済産業省産業技術環境局が実施する若手研究者発掘支援事業等における知財の課題に対し、INPITの伴走型支援が対応できるよう連携体制を強化。

 さらに、経済産業省産業技術環境局及び特許庁・INPITにおいて「大学の知財支援検討チーム」を設置し、本アクションプランを着実に実行していきます。

本発表資料のお問合わせ先

独立行政法人工業所有権情報・研修館(INPIT) 知財活用支援センター長 岩谷
担当者:
宮本、溝口、橋本
電 話:
03-3581-1101(内線3852)
03-3503-6051(直通)
03-5843-7692(FAX)