<株式会社アイテック>培った技術と開放特許で新製品

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アイテック 写真1

一般向け製品の製造・販売を検討していました

製品化年表
2015年 4月 ジルコニア関連特許調査
2015年 7月 ライセンス契約締結
ジルコニア粒子商品化
2016年12月 スクリーン開発開始
2017年 9月 スクリーン試験販売開始
2018年 1月 スクリーン関連特許登録
2018年 3月 「パルミル」商標登録
2018年 4月 スクリーン正式販売開始

今後の取り組み

 プロジェクター用スクリーンに関しては、国内より海外の方がマーケットが大きいと考えています。そのため、今後は海外へ販路を拡大すべく戦略を検討していきます。

 元々、超臨界技術による装置及びそれを用いたナノ材料の開発・製造・販売を主なビジネスモデルとしていましたが、これらの事業において培った技術を応用し、加工品の製造や販売ができないか検討していました。今回、開発したパルミルスクリーンは、PET基材に独自塗料を塗ったフィルムで、窓ガラスやアクリル等の透明体に貼ることにより、プロジェクターから投影した映像を映すことができます。

 パルミルスクリーンの独自塗料に用いている粒子材料(ジルコニアナノ粒子)製造技術の特許については、産業技術総合研究所が所有している開放特許でありました。今回の製品を作る際に欠かせない塗料の粒子材料であるため、産業技術総合研究所とコンタクトを取り交渉を行った結果、ライセンス契約を結ぶに至り、パルミルスクリーンの製造が可能となりました。

スムーズに製品化することができました

アイテック 写真3

代表取締役 飯田勝康

 産業技術総合研究所とのライセンス契約については、特に支障となる事項はありませんでした。ライセンスを受けた特許の技術内容についても、これまでに培ってきた技術的な知見があったため、スムーズに製品化できました。また、当社で持っていたナノ粒子合成技術については、知財総合支援窓口の支援を受け、特許化することができました。

 製品化後は、大手百貨店やゼネコン等から引き合いがあり、イベントスペースやオフィススペース等に透明タイプのパルミルスクリーンを設置し、好評を得ています。今後、さらに販路を拡大していきたいと考えており、多様なニーズに応えることができるよう併行して開発を進めてまいります。

◆活用したツール◆
 特許情報プラットフォーム(J-PlatPat)
 知財総合支援窓口